美術館の在り方・考え方

夜更かし中年隊

2012年08月27日 08:07

福岡2日目、過去最強といわれる台風15号の影響もまだなく快晴。

昨日は昼から、福岡市美術館の「日本画の巨匠たち」を視察。
特に日本美術院時代の春草・観山等の絵に感銘を受けた、いや受けていた。


 ▲傑作や好きな日本画もたくさんあって、見応え充分!

しかし行動すると何かとアクシデントに出くわすものだが、
昨日も美術館の在り方・鑑賞の仕方について考えさせられた。

先日長崎で「シャガール展」を観ていた時は、
ガムを噛んでいて館内禁止の指示を受け包み紙を渡された。

今回は、一通り見終わり最後に気に入った作品を再見しようと
「日本画の巨匠たち」作品リスト表にボールペンでチェックを入れてる処へ、
「ボールペンは危険ですから、これをお使い下さい」と
コーナーに座っている監視員から鉛筆を渡された。

一瞬「???」である。「危険?」。
それなら、こっちの尖った鉛筆の方がもっと鋭利に見える。
それとも、ボールペン持ってるオイラが何かやらかしそうで危険そうに見えた?
今迄いろんな美術館でボールペンでチェック入れてたけど、いつから禁止?
全てのこちら側の質問が「ここでは、そうなってますから」の返事。
それなら、入り口にでも注意事項として表示でもしておくべきだろう。


 ▲アレも禁止、コレも禁止?

教育界でも言えることだが、何かあると何でも禁止ずくめで縛ろうとする。
モノの価値観も「鑑定団」の影響か、金銭でしか判断出来ない傾向がある。
たかが美術・されど美術、貴重品ほどさりげなく生活者の傍において欲しい。
価値観を知ることは大事だが、それだけに振り回されるのはどうなのか?
そっと野におけ蓮華草、そっと使おう貴重品!?

突き詰めていくと美術館もその内、
館内の会話禁止・そのファッション禁止・危険そうな人物入場禁止、
車椅子だって他人の邪魔になるので禁止・・・となり、
安全・無個性な会員制だけのモノになるのかも知れない。

常識に任せるってことは、もはや出来ない!?
良い気持ちで観賞していたが、対応一つで気分台無しになってしまったぜよ。

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