知らぬは己、バカになり
まさに満開の時期を迎えた「
桜」。
昨夜NHK深夜ラジオで「桜」や「花見」の句を披露する番組を聴き、
満開桜の人生を愛でる日本人の風流さに恐れ入ってしまった。
「桜」や「花」「花見」を歌った句は多い。
特に「桜」は〈
咲いて絢爛、散って風情〉を感じさせてくれる。
「艶姿 乙女に似合う 八重桜」
「世の中は 三日見ぬ間に 桜かな」
「
花の下 ぢぢばば踊る みな笑ふ」
「しばらくは 花の上なる 月夜かな」
「
さまざまの こと思ひ出す 桜かな」
「廃校の 春爛漫が 胸をうつ」
「花吹雪 浴びて一歩を 後退る」
「
散る桜 残る桜も 散る桜」
「葉桜や 月日とびゆく われの外」
「花散って 桜はただの 木に戻り」
句と共に、桜にまつわる諺も教わった。
「
桜伐(き)るバカ 梅伐らぬバカ」
〈桜〉は枝を切ると弱って枯れてしまうことが多く、
〈梅〉は枝を切った方が翌年たくさん花が咲いて実もたくさんつけるそうだ。
樹木の手入れは、種類によって違うことを教えている。
「
桜は花に顕(あらわ)る」
桜の木は、花を咲かせないとあることすら気付かれないでいる。
華麗な花を咲かせて、初めてそこに桜の木があったことを知ったりする。
そんな処から、普段は多くの人に混じって目立っていなくても、
機会を得るとたぐい希なる隠れた才能を発揮したりすることを〈桜〉に例えている。
「
人生は楽しんだ者の勝ち。」
この時期にしか花が楽しめない〈桜〉で、いろんな事を教わっている。
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