置いてけぼりの「髪結いの亭主」
「愛の日々は、永遠に続くと思っていた・・・」
あの頃よりも美しく、あの頃よりも深い愛に溺れる。
名匠
パトリス・ルコント監督・脚本の最高傑作!と言われる「
髪結いの亭主」鑑賞。
子供の頃から夢見ていた美しき女理髪師との愛に溢れた日々。
年齢差も見た目も何のその、奇妙で不思議な愛の世界。
密かで淫らな男の欲望を香り立つエロス演出で堪能させる
フランスの映画詩人パトリス・ルコントの代表作。
出演はジャン・ロシュフォール、アンナ・ガリエナという変わった取り合わせ。
露出度は無いが、アンナ・ガリエナの仄かな色香が印象的。
▲ちょっと痩せすぎの感もあるアンナ・ガリエナ
「攻略法が難解な山ほど、喜びも又多し」
「今、世界中でSEXしてる人は何人いるかな?女に入れてる男の数は?
一万人いても私が一番幸せ」 (この~、幸せ者!)
「二人が離れる時は死ぬ時」・・・
気恥ずかしくなるような愛の讃歌は、流石フランス映画ならでは!?
それにしても、あの奇妙な踊りやスタイルは一体何?
喜びの一つの表現なのだろうが、可笑しくてもつい最後まで見とれてしまう。
◎髪結いの亭主 予告編
妄想と夢の盲目的な愛に溺れる心地良さ。
男が夢想するファンタジーではあるが、久し振りのラブストーリーを堪能。
ネタバラシにもなるが最初で最期?の、しかも突然の愛の告白が泣かせる。
「あなた、あなたが死んだり私に飽きる前に死ぬわ。
優しさだけが残っても、それでは満足できない。不幸より死を選ぶの。
抱擁の温もりやあなたの香り・眼差し・キスを胸に死にます。
あなたがくれた幸せな日々と共に死んで行きます。
息が止まるほど長いキスを送るわ。
愛してたの、あなただけを。永遠に忘れないで・・・マチルド」
ラストシーンも意味深だ。
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