2015年06月14日
男女のからくり「時代屋の女房」
男は骨董品を扱う「時代屋」の独身男(ひとりもの)。
その男と呑み屋で意気投合した見知らぬ女性が言う。
「私もちょこっとここで預かってくれない?」
淋しがりやの男は、その女性と一晩過ごす。
「私、バカだけど後腐れないわ」
別れる時に女が言う。
「明日、見送ってくれませんか?
それから泣いて手を振って、ホームの端まで走って欲しいの。
そうされて帰りたいの」
駅での見送りシーン。
「わたし、一週間後に結婚するんです。わたし・・・」
ドアが絞まり、電車が走り出す。
男は約束通り必死にホームの端まで走る・・・
これは映画の中の、たった一つのエピソード。
村松友視(ともみ)原作の直木賞作品を映画化した「時代屋の女房」。
監督は長崎:島原出身「ペコロスの母に会いに行く」の森崎東。
主演は夏目雅子・渡瀬恒彦、共演が大坂志郎・津川雅彦・藤田弓子ほか。
原作有りで面白いのも当然だが「脚本も面白いなぁ」と思っていたら、
森崎東・荒井晴彦・長尾啓司3人の共同脚本。
昔の黒澤作品も、何人かの共同脚本で傑作をモノにしてきた。
いいアイデアを出し合うと、相乗効果でこんな作品が誕生するのか・・・
「女房から逃げられる男のタイプとは?」
「女が蒸発するパターンとは?」
人生勉強にもなりそうな話題や、いろんな夫婦・男女仲も登場する。
▲たまたま好きな俳優4人(渡瀬・津川・名古屋章・平田満)が揃ったシーン
「終りのないゲームなんてあらへん」
「男と女なんて軽いのに限る。野良猫に情が移ったのかな?」
「男は薄情なくらいでいいのよ。女なんてどうでもいいんだから」
「女ってね、男が自分の為に傷ついていたら万歳なんだよ」
「かすり傷くらいは負ってみたいね」
今観ると懐かしい明菜の「少女A」や当時の流行り歌が流れたり、
周囲を彩る人物描写にもちょっと凝ったりして楽しい。
人への愛おしさ・擦れ違い・淋しさが、ちょっと心に染みた映画だった。
その男と呑み屋で意気投合した見知らぬ女性が言う。
「私もちょこっとここで預かってくれない?」
淋しがりやの男は、その女性と一晩過ごす。
「私、バカだけど後腐れないわ」
別れる時に女が言う。
「明日、見送ってくれませんか?
それから泣いて手を振って、ホームの端まで走って欲しいの。
そうされて帰りたいの」
駅での見送りシーン。
「わたし、一週間後に結婚するんです。わたし・・・」
ドアが絞まり、電車が走り出す。
男は約束通り必死にホームの端まで走る・・・
これは映画の中の、たった一つのエピソード。
村松友視(ともみ)原作の直木賞作品を映画化した「時代屋の女房」。
監督は長崎:島原出身「ペコロスの母に会いに行く」の森崎東。
主演は夏目雅子・渡瀬恒彦、共演が大坂志郎・津川雅彦・藤田弓子ほか。
原作有りで面白いのも当然だが「脚本も面白いなぁ」と思っていたら、
森崎東・荒井晴彦・長尾啓司3人の共同脚本。
昔の黒澤作品も、何人かの共同脚本で傑作をモノにしてきた。
いいアイデアを出し合うと、相乗効果でこんな作品が誕生するのか・・・
「女房から逃げられる男のタイプとは?」
「女が蒸発するパターンとは?」
人生勉強にもなりそうな話題や、いろんな夫婦・男女仲も登場する。
▲たまたま好きな俳優4人(渡瀬・津川・名古屋章・平田満)が揃ったシーン
「終りのないゲームなんてあらへん」
「男と女なんて軽いのに限る。野良猫に情が移ったのかな?」
「男は薄情なくらいでいいのよ。女なんてどうでもいいんだから」
「女ってね、男が自分の為に傷ついていたら万歳なんだよ」
「かすり傷くらいは負ってみたいね」
今観ると懐かしい明菜の「少女A」や当時の流行り歌が流れたり、
周囲を彩る人物描写にもちょっと凝ったりして楽しい。
人への愛おしさ・擦れ違い・淋しさが、ちょっと心に染みた映画だった。
Posted by 夜更かし中年隊 at 10:02
│震える~シネマ