2015年05月17日

今更ながら「向田邦子は凄い!」

やはり、「向田邦子は凄い!」と思った。

違う本を探していたらまた出会ってしまい、
懐かしさというか昔の記憶を辿りたくなり本棚からひょいと引っ張り出し、
時間の合間合間に読みすすめた「隣りの女」。
本自体の紙も黄色く変色し、背表紙には染みも入った年季もの。


 ▲何と1984年2月15日 第2刷版

男女の、時には同性同士の、そして親子の、
平凡な生活の中に潜む心の機微を冷徹に見つめた全5編の小説。
この人でしか味わえないような世界、大人の小説だと思う。

例えば「胡桃の部屋」。
会社が倒産したことを隠して、若い女と家を出た真面目だった父親。
3年間その父に代わって、一家を支えてきた桃子。
父の同僚から父を探し出し、母や妹・弟を思い、生活を支え生きてきた。
しかし、長女の思い以上に家族は自分等の新たな人生を踏み出していた・・・


 ▲意味深な「胡桃割る 胡桃のなかに 使はぬ部屋」の句

これからは、嫌なことはわざと大きな声で面白そうに言うからね。
 そうしないと、切り抜けてゆけないと思うのよ

「少しでもおかしいものものを見つけたら、笑える時に笑っておきたい。
 笑って自分を励ましたい思った」
「一度弱いところを見られてしまうと、道がつくというのか、
 あとは涙を見せることもさほど恥ずかしいと思わなくなった」
甘えも嫉妬も人一倍強いのに、
 そんなもの生まれつき持ち合わせていませんという顔をしていた。

 だが薄い膜一枚向こうに、自分でも気の付かない本当の気持が住んでいた」・・・

一種、心の奥底を見つめてるような怖い小説でもある。
人の感情や微妙な気持ちの揺れ具合を捉え、的確に、時に冷徹にさえ表現する。
心の裏目読みが苦手なオイラだからこそ、勉強?になる。

ラストページに、「H23.2.6 再読了!」と記載していた。
新たに「H27.5.17 再々読了!」と追記した。






Posted by 夜更かし中年隊 at 10:29 │震える一冊

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アラカン(アラウンド還暦)世代。
親父の立場や経験から、
独り言・視線・つぶやきを交えながら
世の中を笑い飛ばして行きます。
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