2011年12月14日

作家の着眼点と表現力

フロントガラスは流れ落ちる雨水の、格好の滑り台になっていた。

作家の着眼点と表現力

ぐずついた一週間分の天気をまとめて取り戻すかのように、
日曜日は雲ひとつない晴天だった。

最愛の人間が、まるでテレビのスイッチを消すように、ふっと命をなくした。

生活をしていると、いろんなことに慣れる。
そして、いろんなことを諦められる。

人間って足りなければ足りないことに悩んで、
あればあるで、失ったらどうしようと悩むんだよ。・・・

100

「空中ブランコ」の精神科医・伊良部シリーズをスタートに、
エンターテイメント性とサービス精神に溢れた作風にすっかり嵌まってしまい、
今読み始めて間もないのが、大藪春彦賞受賞の奥田秀朗著「邪魔」

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何気ない日常の描写に、こういう表現の仕方があるのか・・・と、ふと思う。
フロントガラスが雨の滑り台とか、
テレビのスイッチを消すように命が消える、といった捉え方にハッ!とします。
見る目も表現力もさすが作家!と、凡人には嬉しい発見です。

♪ポイ!とビールの栓のように、私を見捨てた人なのに~ 
  「新宿の女」 歌:藤圭子 作詞:石坂まさを

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例え話の一つにも、作家の個性が現れ人生が映し出される。





Posted by 夜更かし中年隊 at 00:09 │震える言葉
この記事へのコメント
さすが優れた文章の例え話は情景が
目に浮かびますね(^.^)
Posted by おむすびころりん at 2011年12月14日 19:05
人間って足りなければ足りないことに悩んで、
あればあるで、失ったらどうしようと悩むんだよ。・・・

まさにって感じですね。

私は今、奥田英朗の「ウランバーナの森」読んでますよ!
Posted by シュウさん at 2011年12月15日 07:43
おむすびころりん さん

作家や詩人や芸術家の眼は、獲物を狙ってる感じですね。
読者や一般人はその恩恵に与って、視野を拡げて貰ってる。
感性の瑞々しさを思い知らされます。
Posted by 夜更かし中年隊夜更かし中年隊 at 2011年12月15日 10:36
シュウさん

奥田英朗繋がりですか?感性が似てるのかな?
浅田次郎賞賛・奥田英朗の処女作「ウランバーナの森」、
まだ未読なので感想聞かせて下さい。
Posted by 夜更かし中年隊夜更かし中年隊 at 2011年12月15日 10:41

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アラカン(アラウンド還暦)世代。
親父の立場や経験から、
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